検査方法
心不全の診断に必要な各種検査について詳しくご説明します
検査の流れ
心不全の診断は、まずスクリーニング検査から始まり、必要に応じて精密検査へと進みます。患者さんの状態に応じて、最適な検査を選択し、正確な診断と適切な治療方針の決定を目指します。
各検査は専門のスタッフが丁寧に実施し、結果について分かりやすくご説明いたします。検査に関するご不安やご質問がございましたら、お気軽にお声がけください。

スクリーニング検査
まずは心不全を疑わせる症状と血液検査(BNP/NT-proBNP)でスクリーニングを行います
心不全を疑わせる症状
- 息切れ、呼吸困難
- 動悸、不整脈
- 下肢のむくみ
- 体重増加
- 疲労感、倦怠感
BNP/NT-proBNP検査
- 血液検査で測定可能
- 心臓への負担を数値化
- BNP > 100 pg/mL で心不全を疑う
- NT-proBNP > 400 pg/mL で心不全を疑う
- スクリーニングに有用
スクリーニング後の流れ
心不全症状やBNP/NT-proBNPの値から心不全を疑う場合は、当院をはじめとする急性期病院での専門医の診察をお勧めしております。港区では「みなと心不全協議会」が中心となり、住民健診での心不全リスク評価(心不全健診)や、循環器専門施設へのスムーズな紹介体制を整え、早期発見・介入を推進しています。
精密検査
運動耐容能の評価や原因疾患の精査のため、以下の検査を実施します
心肺運動負荷試験(CPX)
運動中の心肺機能を評価し、運動耐容能の低下を客観的に判定します。最大酸素摂取量(peak VO2)や嫌気性代謝閾値(AT)などを測定し、心不全の重症度評価や運動処方に活用します。
心エコー検査
超音波を用いて心臓の構造と機能を評価します。経胸壁心エコー検査が基本で、より詳細な評価が必要な場合は経食道心エコー検査や運動負荷心エコー検査を実施します。左室駆出率(LVEF)や弁膜症の評価が可能です。
CT・MRI検査
心臓の詳細な画像を撮影し、心筋の状態や冠動脈の評価を行います。CTは冠動脈の狭窄評価に、MRIは心筋の線維化や浮腫の評価に優れています。造影剤を使用することで、より詳細な情報が得られます。
心筋シンチグラム
放射性同位元素を用いて心筋の血流や代謝を評価します。虚血性心疾患の診断や心筋のバイアビリティ(生存能)の評価に有用です。負荷時と安静時の画像を比較することで、虚血の範囲を特定できます。
心臓カテーテル検査
入院して行う精密検査です。カテーテルを心臓まで挿入し、冠動脈造影や心内圧測定を行います。冠動脈疾患の確定診断や、必要に応じて経皮的冠動脈形成術(PCI)などの治療も同時に実施可能です。
循環器疾患を専門に診ている地域医療機関の先生方へ
当院では、心不全精査のため、経胸壁心エコー検査、経食道心エコー検査、運動(薬剤)負荷心エコー検査、各種心筋シンチ検査、MRI検査、心肺運動負荷試験(CPX)を行っております。検査のご要望などございましたら、ご相談いただければ幸いに存じます。